ずっと大好き…この恋は秘密 …

高速教習



今日は朝から雲が太陽を隠していて

いつもよりは涼しい。



とは言っても
8月上旬の真夏の気温は30°に届きそうな勢いだった。





家から近いため
自転車で通ってるみのりは

呼び出し時間の10分前に教習所に着き、
冷房の効いたロビーで体を涼めた。



いつものように浅井の姿を探したが…

見当たらなかった。




…喫煙室?



みのりの目がまた喫煙室のドアを見つめる。



上半分くらいがスモークガラスになってはいるものの

中の様子は分からない。



たまに動く影が
余計じれったく感じる。






『佐倉さん、三谷さん次高速ね。

18番車』



時間より早く始まった呼び出しに、
みのりは少ししてから車に向かう。





みのりの向かった18番の車の前には、

すでに1人の男の子の姿があった。



その男の子が制服を着ていることに

近づいてから気付いて…



「あれ?

もしかして…南商?」



そう尋ねたみのりに
男の子がうなづく。


「そう」




なんだか寡黙そうな態度に
みのりは話しかけるのを躊躇した。



名前…なんだっけ?



…でも聞いたところでなぁ…


別に親しくするつもりも…



気まずい雰囲気に困っているみのりの目の先に

18番車に向かってくる先生が見えた。




みのりの目が止まる―――…




「またおまえ?

よく会うな〜(笑)」



低い声で
そう笑いかけたのは…






浅井だった―――…





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