ずっと大好き…この恋は秘密 …


「ねぇ?!

聞いてる?」


中島の声に浅井がびくんと体をすくませた。


普段あまり動じない浅井が

完全に動揺していた。


「あぁ…

ごめん」


「も〜」とあきれた様子で中島が膨れる。







みのり…?


…オレの前では笑ってるだけだったよな?




いつもいつも

笑顔だったよな?





『どうかした?』

何度聞いても笑って首を振ったよな?





こないだ…

南商に行った時…



なんで聞かなかったんだろう…


みのりが笑顔をなくしてたのに…


悲しそうな目をしていた事に気づいたのに…




なんで…




もう

見逃さないって決めたのに…




もう

泣かせないって…



決めたのに…





なんでオレはみのりを守れないんだよ…



なんで―――…












その日の夜、

何度かけてもみのりは電話にでなかった。





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