ずっと大好き…この恋は秘密 …

2回目の偶然



教習所の日程はなかなか慌ただしい。



と、いうのも

みのりは10月にある就職の採用試験に向け
それまでに免許をとることが必須だったから

1日に授業を詰め込めるだけ
詰め込んでいた。



1日3時間までと決められた校外教習も

学科の空き時間にほぼ毎日3時間予約していた。



その頑張りが実って
仮免までは2週間かからなかった。





「みのり〜」


学科の教室に行くと
竹下 美香が手を振った。


たまたま初日に会ってみのりから声をかけて…

それから話すようになった教習所の中での友達。


メアドもケータイも知らなかったが
それでも十分だった。


みのりよりも3つくらい年上だけど
美香の提案で特に敬語も使っていない。



「おはよ、美香」


「みのり、もう校外行った?」


隣に座ったみのりに
美香が話しかける。


「うん、さっき初めて行ってきたよ〜。

ちょっと緊張したけど…」



『一緒だった先生と話しながらだったから楽しかった』


続けようとした言葉を…

みのりがなんとなく飲み込む。



「けど…何?」


「あ、途中慣れてあっという間だったよ」



…別に隠したい訳じゃ
ないんだけど…




なんで言わなかったんだろ…



理由なんかなかった。


でも、なんとなく…

本当になんとなく…


言いたくなかった。



「じゃあ、始めます」



教室に入ってきた学科の先生の話を聞きながら

みのりが窓の外に目を向ける。




真夏の青空の下で

10台くらいの車が
坂道発進や縦列駐車をこなしていた。




…なんかあたし教習所皆勤賞じゃない?



高校最後の夏休みなのに…


早く遊びたい…





怒鳴るような教え方の先生に
うんざりしながら

みのりは黒板に向かった。


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