ずっと大好き…この恋は秘密 …


学科が終わると
次はまた実直の予約がしてある。



受付のおばさんの呼び出しをみのりが座って待つ。


ロビーは空き時間の生徒達でいつも賑わっていて
中にはその間にカップラーメンなんかを食べるつわものもいる。


大して広くもないロビーがカップラーメンの匂いで充満していた。




…今日はこの後2時間連続で実直して終わりか〜



固い椅子に体を預けるみのりの視線の先で

おばさんが呼び出しを始めた。



高速教習帰り予約していかなくちゃ…



やだな…高速。

確か先生1人と生徒2人で行くんだっけ…




『佐倉さん、12番』



あれ、さっきも12番だった…


あの車タバコ臭くて嫌だったんだけどな…



さっきのタバコの匂いを思い出して少し憂鬱になりながら
車に向かう。





呼び出しが一番最後だったからか

みのりが車につくとベルが鳴り先生が出てきていた。



みのりの目がなんとなく
さっきの先生の姿を探す。


背は高くないけど
茶色の髪がおじさん達の中で目立っていて
すぐに見つける事ができた。





…あれ?


こっちにくる…





顔を上げた先生がみのりを見て…

少し笑った。



「またおまえか(笑)」





その笑顔に…



低い声に…



みのりの体を

緊張とは少し違うドキドキが襲っていた。





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