ミズキカロリー

ミニスカートの事情

「きゃあ!」
これも毎日おこなわれる行為のひとつ。
殺害の次にやっている古くさいいわゆる『スカートめくり』だ。
やられた本人の気持ちを考えればいくら男だろうと手をひく。
そのあと黙り込んで登校していると
「あったりぃ~♪ミズキぃ」
「チッ、またか」
僕は長野ゆきみという女に毎日からかわれる。
ゆきみからスカートめくりを求めてくるが、そんなのは仕方ない。たいてい、スカートめくりされにくいやつに限ってそんなことしてくるのだから。
そんなことを考えながら学校の門をくぐり、下駄箱で男友達のヨウにあった。
「ういっす。ミズキ先輩」
「おはよ」
最初に出会った時が後輩、先輩関係なものでいまでも名前のあとに「センパイ」をつけられなくちゃならない運命だが。
だけど毎回あうたびセンパイと呼ばれるのもなかなか悪くないものだと思ってしまう。
そんなのは単に目上ってだけだ。
さあ、今日も一日めんどくさいぞ・・・
あたりまえか。まぁ、おかしなことがないように今日一日念願する。
またゆきみにちょっかいだされる前に・・・
教室にはいるか。

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