365回の軌跡
まだ残っている人達の喧騒に混じって波の潮騒が聞こえる。
「沙紀」
優雨が私の横で呼ぶ。
「ん?」
私は顔を優雨に向ける。
「沙紀って何で介護の仕事をしようと思ったの?」
「何?急に?」
「いや、気になってたからさ。介護なんて大変な仕事じゃん。でもやりたいと思ったから始めたんだろ?しかも5年間も頑張ってるし。オレ、沙紀すげぇって純粋に思うんだ。だからもし良かったらどうしてやろうと思ったか動機を聞かせてよ」
私は小さく頷く。
「いいよ。ちょっと長いかも」
と言うと、頭の中で過去を思い出した。
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