ロ包 ロ孝
打撃の【皆】(カイ)と切断の【陣】(ジン)も問題ない。僅かだが到達距離が短くなる位か。
『見た目も全然変わらないわね』
「そうか。じゃあ【前】(ゼン)を放ってみるぞ?」
雨は更にその強さを増し、まさにバケツをひっくり返したように殴り付けている。その雨音も凄まじい。
俺は注意深く気を蓄め始めた。身体にも喉にも違和感は感じられない。
「ヌォォォオオ……」
ビビッ ビシビシッ!
全力にシフトして気を込める。俺の周りで放電が始まった。
バヂッ バヂバヂヂィッ ジュワッ
雨粒が放電に触れると、忽ちの内に水蒸気と化す。
「コォォオオオ」
闇にほの白く立ち昇る湯気の中、空気を肺一杯に吸い込むと全身に電流がほとばしり、身体が薄青く発光し始める。
そして俺は【前】を放った。
「ザッ!」
ガァァァァァアッ
俺の口から放たれた龍は辺りの地面ごと灌木を剥ぎ取り、山肌を駈けて行く。
!
真っ直ぐ放った筈の【前】が里美の居る方へ逸れて行く。マズイ!
!!!!!
すると突然龍がきびすを返し、俺に向かって突進して来た。
「危ないっ! ヮァァァアアア!」
咄嗟に盾の【列】(レツ)を張り、向かってきた龍を受け止める。
ガァァァァッ! ガァァァァッ!
龍は口を開け、大きくうねりながら【列】を徐々に侵食してくる。
『淳っ、危ないっ!』
「させるかっ、クワァァアアアッッ!」
俺は最後の息を振り絞り、ひときわ強く【列】を放った。
ガゥォォオオオ……ォゥン
俺の【列】に包まれた龍は、断末魔の叫びを残し掻き消えていった。
『淳、淳、ねぇ淳、大丈夫なの?!』
半ばパニックを起こして里美が問い掛けてくる。
『見た目も全然変わらないわね』
「そうか。じゃあ【前】(ゼン)を放ってみるぞ?」
雨は更にその強さを増し、まさにバケツをひっくり返したように殴り付けている。その雨音も凄まじい。
俺は注意深く気を蓄め始めた。身体にも喉にも違和感は感じられない。
「ヌォォォオオ……」
ビビッ ビシビシッ!
全力にシフトして気を込める。俺の周りで放電が始まった。
バヂッ バヂバヂヂィッ ジュワッ
雨粒が放電に触れると、忽ちの内に水蒸気と化す。
「コォォオオオ」
闇にほの白く立ち昇る湯気の中、空気を肺一杯に吸い込むと全身に電流がほとばしり、身体が薄青く発光し始める。
そして俺は【前】を放った。
「ザッ!」
ガァァァァァアッ
俺の口から放たれた龍は辺りの地面ごと灌木を剥ぎ取り、山肌を駈けて行く。
!
真っ直ぐ放った筈の【前】が里美の居る方へ逸れて行く。マズイ!
!!!!!
すると突然龍がきびすを返し、俺に向かって突進して来た。
「危ないっ! ヮァァァアアア!」
咄嗟に盾の【列】(レツ)を張り、向かってきた龍を受け止める。
ガァァァァッ! ガァァァァッ!
龍は口を開け、大きくうねりながら【列】を徐々に侵食してくる。
『淳っ、危ないっ!』
「させるかっ、クワァァアアアッッ!」
俺は最後の息を振り絞り、ひときわ強く【列】を放った。
ガゥォォオオオ……ォゥン
俺の【列】に包まれた龍は、断末魔の叫びを残し掻き消えていった。
『淳、淳、ねぇ淳、大丈夫なの?!』
半ばパニックを起こして里美が問い掛けてくる。