愛は要らない


「綾野から・・・?」


開いて見れば、一枚の手紙


【えーっと、まずは見つけてくれたことに、ありがとう。そして、馬鹿な人。
正直、貴方を好きになるなんて、夢にも思わなかった。
なのに、好きになった。貴方に馬鹿って言う前に、私が馬鹿ね?

貴方の子どもを産めなかったのは、とても悲しいけれど、きっと神様が私たちに子どもは要らないって思ったのね。

今まで、ありがとう。さようなら】


綾野の几帳面な文字は、再び遥を暗くさせた


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