王国ファンタジア【流浪の民】
「『もう1人』は眠っているのかね?」
「え?」
「! あのっそれは……っ」
レジィは慌ててベリルの言葉をさえぎった。
こっこの人は、なんでそんな事まで知ってるの!?
「驚いたな……私が解るのか」
「! <サレンス様>」
「ああ、やはり」
ベリルは柔らかな笑顔を<サレンス>に向ける。
「何か、別の意識が体にまとわりついていたのでね。別の人格を持っているのかと」
「君は流浪の民だな。よくそこまで己の気を高めたものだ」
自然界に宿る気やその流れを読む力。ベリルはそれにより、サレンスの中に眠るもう1人の『彼』を見つけた。
「すまないが、彼には私の事を知らせないでいてほしいのだ。知れば彼が消える事になってしまう」
「! 解った。不用意な事をしてすまない」
「いや。解ってもらえて嬉しいよ」
<サレンス>はそれから、ベリルに厳しい目を向けた。
「今の私は、命に介入してはならぬ身。そして王都に向かうため妹神の力を借りたために、その力を妹神に一時譲ってしまっている」
「! 自分に頼るな。と?」
「君にそのつもりが無い事は解っているがね」
苦笑いを返す。
「え?」
「! あのっそれは……っ」
レジィは慌ててベリルの言葉をさえぎった。
こっこの人は、なんでそんな事まで知ってるの!?
「驚いたな……私が解るのか」
「! <サレンス様>」
「ああ、やはり」
ベリルは柔らかな笑顔を<サレンス>に向ける。
「何か、別の意識が体にまとわりついていたのでね。別の人格を持っているのかと」
「君は流浪の民だな。よくそこまで己の気を高めたものだ」
自然界に宿る気やその流れを読む力。ベリルはそれにより、サレンスの中に眠るもう1人の『彼』を見つけた。
「すまないが、彼には私の事を知らせないでいてほしいのだ。知れば彼が消える事になってしまう」
「! 解った。不用意な事をしてすまない」
「いや。解ってもらえて嬉しいよ」
<サレンス>はそれから、ベリルに厳しい目を向けた。
「今の私は、命に介入してはならぬ身。そして王都に向かうため妹神の力を借りたために、その力を妹神に一時譲ってしまっている」
「! 自分に頼るな。と?」
「君にそのつもりが無い事は解っているがね」
苦笑いを返す。