薔薇とアリスと2人の王子
「ああ、いいんです~…。私、一人で引きこもるの好きですから……」

「あ、そう……」

 続いて、あなたがいいならいいけど、とアリスは言った。内心はちょっと引いていたんだけどさ。

 そろそろ飽きてきたらしいカールが、部屋をウロウロし始める。

「兄さん、そろそろ行きません? 彼女は今の生活が気に入ってるみたいだし」

「そうだな。行くぞアリス」

「えっ?もう? ま、いいけど……じゃあね、ラプンツェル」

 アリスはぎこちなく手を振ると、ハシゴを降りる兄弟に続いて窓から出た。

 ラプンツェルの垂れた黒髪の隙間から、一瞬――彼女がすがるようにこちらを見た気がした。
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