薔薇とアリスと2人の王子


 一方、アリスはラプンツェルの髪を整え終わっていて、兄弟に待ちぼうけをくらっていたよ。

 珍しくラプンツェルから口を開いた。

「あのキラキラした王子様たち……どうしてアリスさんと旅を?」

 前髪が短くなったおかげで、ラプンツェルの漆黒の澄んだ瞳がじっとアリスを見ていた。


「私の両親を殺して、バカ兄弟が王様になるのを邪魔している魔女を探しているの。
“ローライド”って魔女、知らない?」

「魔女は……知りませんけどぉ……そのぅ……」

 ラプンツェルは口元をもどかしく動かしてね。

 重たそうに、ゆっくりと言葉を紡いでいく。


「あの王子様のご兄弟、どこの国の王族なんです……?」

「――さあ? 違う星から来たって言ってたわ」


 ラプンツェルは更に困った顔をしてさ。
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