薔薇とアリスと2人の王子
ひとつだけになった足音もやがて扉の閉まる音と共に消えた。
見計らったアリスも二階へと階段を登っていってね。
さあここからが困った。荷物に紛れ込んだと思われるロサ・アンジェラをどう見つけるか。
まずアリスは夫妻が消えた扉の前に立って思考を巡らせた。
(普通、荷物はほとんどが旦那様のものよね。イディって呼ばれた奥さんが全部荷物を持ってるわけはないだろうし……)
そう結論に至ったアリスは城主の入った部屋の扉に耳をくっつけると、中の様子を伺う。
室内からは何の音もしなくてさ。おかしく思ったアリスが扉を開けると、そこはもぬけの殻だった!
「確かにこの部屋に入ったはずなのに……」
よく見渡すと、この部屋はどうやら普通の部屋ではない。
家具がちっとも置いてなくて、ただ壁に囲まれただけの部屋なんだ。
しかも、隅の壁を見たアリスはたまげたよ!
「――地下への扉!?」
そこの壁には隠し扉が口を開けていた。真っ暗な先には地下への階段が伸びてるんだ。
「こ、こんな怪しさ爆発な所、行けるわけないじゃいの……!」
しばらく室内のウロウロしてたアリスだけど、この部屋に荷物はないみたいだし、そこは度胸だけはある13歳。
地下への階段を音を立てずに降りていったよ。
見計らったアリスも二階へと階段を登っていってね。
さあここからが困った。荷物に紛れ込んだと思われるロサ・アンジェラをどう見つけるか。
まずアリスは夫妻が消えた扉の前に立って思考を巡らせた。
(普通、荷物はほとんどが旦那様のものよね。イディって呼ばれた奥さんが全部荷物を持ってるわけはないだろうし……)
そう結論に至ったアリスは城主の入った部屋の扉に耳をくっつけると、中の様子を伺う。
室内からは何の音もしなくてさ。おかしく思ったアリスが扉を開けると、そこはもぬけの殻だった!
「確かにこの部屋に入ったはずなのに……」
よく見渡すと、この部屋はどうやら普通の部屋ではない。
家具がちっとも置いてなくて、ただ壁に囲まれただけの部屋なんだ。
しかも、隅の壁を見たアリスはたまげたよ!
「――地下への扉!?」
そこの壁には隠し扉が口を開けていた。真っ暗な先には地下への階段が伸びてるんだ。
「こ、こんな怪しさ爆発な所、行けるわけないじゃいの……!」
しばらく室内のウロウロしてたアリスだけど、この部屋に荷物はないみたいだし、そこは度胸だけはある13歳。
地下への階段を音を立てずに降りていったよ。