アリスとウサギ

 頭の中に二つの考えが浮かぶ。

「メールを送っておき、返信を待つ」

「病院へ見舞いに行き、直接聞く」

 天使と悪魔というわけではないが、頭の中で葛藤が始まった。



 そして、前者を選択したアリスは遅れながらも大学へと出向き、早苗とランチタイム。

「アリスが寝坊なんて、珍しいじゃない」

「昨日は色々あって疲れたのよ」

「何かあったの?」

 アリスは救急車の一件をすべて白状し、ついでにさっきの葛藤のことまで、思ったことも全て早苗にぶちまけた。

 話は長引き、途中で涙したりして、気付かぬうちに昼休みは終了。

 3限もサボりは決定だ。

 それでも早苗は、ただ相槌を打って聞いてくれた。

 そして全て話を聞き終えた早苗は、複雑な顔をして首を傾げる。

「ねぇ、あたし、ちょっと思ったんだけどさ」

「なに?」

「アリスって、もしかしたら相当ウサギを傷つけてるんじゃないかな?」

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