蒼天ノ神
〜榎歌Side〜



光が青空に完全に消えた瞬間


カッ


強い光が青空に輝く。
反射的に、側にいる雹ちゃんの袖を掴んだ。


その光は周囲一帯を瞬く間に包み込む。私達さえも



榎歌「何で……。」

思わずそう発した。

目の前には見たことのない、人間が勝手に想像で生み出した"生物"がいたからだ。


群青色の鱗に、硬そうで鋭く尖った爪

一体何メートルあるのだろうか、と想像出来ない程の長さの胴体


未知の生物だからか、或いはその大きさのせいか少し恐怖を感じる。



それでも、横たわる青い龍は
優しさを感じさせるエメラルド色の目をしている。



ふと龍の少し身体を丸めている部分を見るとそこには、よく見知った姿があった。





榎歌「……蒼ちゃんっ」






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