セツナイロ
「ムリ!!
絶対ダメだぁー!」
感動は束の間。
「いいから早く乗れって。」
ヘルメットを抱えながら首を思いっきり横に振る。
顔が熱い。
きっと真っ赤なんだと思う。
「今更何を照れてんだよ…
はぁ…仕方ねぇなぁ…」
「ひぃ!」
突然腕を捕まれたと思えば、あたしの体は宙に浮いていた。
ほんの一瞬の出来事。
「ったぁ…」
ドスッと鈍い音を響かせ、あたしのお尻はハルキの後ろに乗った。
「ちゃんと捕まれ。」
「えっ、ええ、は、はいっ!?」
それはつまり、その…
「いやっ、その…あのぉ」
動揺するあたしの腕をため息混じりに掴み、ハルキのお腹の前に持ってきた。
「捕まってねぇと落ちるかんな。」
ハルキの言葉が終わるか終わらないかの内にバイクは音を上げて走り出した。
あたしはただ恥ずかしさと闘いながら、落ちまいとハルキに強くしがみついた。