ハツコイ☆血肉色
僕は無言で服を脱ぎはじめた。

シャツを脱ぎ、スラックスを脱ぎ、ボクサーブリーフを脱ぐ。


僕が全裸になってもなお、女は服を着たまま突っ立っていた。


「ユリカちゃんも脱いで」


これ以上、僕を焦らすな。


「う、うん!」


女は慌ててウエストのファスナーを下げ、プリーツスカートをすとんと床に落とした。

品性のかけらもない下着を身に着けている。


女はそれから必要以上に時間を掛けてシフォンのブラウスを脱ぎ、ようやく下着だけの格好となった。


想像どおり、肉づきのいい体をしていた。

もぎ立てのプラムのような瑞々しさが、躍動感あふれる豊満な肉体に凝縮されている。

非の打ち所がない素材だ。


女が背中に手を回し、ブラジャーのホックに指をかける。


そこで僕は女を止めた。


「待って」

「え? な、なに……?」

「ブラは僕が外そう」


鏡台の前に立つ女の背後へ回り、微かに震える指先でホックをつまむ。



今ついに、秘境への扉が開かれた。




< 24 / 33 >

この作品をシェア

pagetop