‡キミ想い‡
1日の中で結輝に会える回数が少ないため、ほんの少しだけでも傍を通れただけで嬉しく感じてしまう。
そんな私は、フラれてしまっても結輝を想う気持ちは変わらないと、つくづく思い知らされる。
今日なんか、何処からか声が聞こえただけでもどきりとしてしまい、心臓が落ち着かなかった。
そして帰り…。
下駄箱で愛が来るのを待っていて、彼女の姿を見つけると「やっときたか…」と、私は少し口をへの字にしてみせた。
だが、結輝の声も同時に近付いてきていることに気付いた私は、咄嗟に隠れてしまって……。
楽しそうに話していた2人に、少しイラッときてしまった。
愛は、私が結輝のこと好きなの知ってるくせに……。
最近の悩みはこれだったりする。
だが、誰にでもフレンドリーな愛には、もはや男子と話すだなんてごく普通のことで…。
あぁ。
本当に愛のそういうところが羨ましい。