‡キミ想い‡



いつもどうりに、私は塾から家に帰宅した時のことだ。

「ただいまぁ」

そう言ってリビングを通って、自分の部屋に向かおうとした時。

お母さんは調度夕飯を作っていたらしく、私を見て何かを思い出したような顔をした。
再び作りかけのご飯に目線をおとすと、さっきまで明るい表情だったお母さんは、少し寂しそうな顔をした。

「あ、姉ちゃん…。さっき、ひぃおばあちゃんが亡くなったって」

「えっ……」

唐突すぎて、その言葉の意味がよく理解出来なかった。

「後で会いに行くから」

その言葉を聞いた時、私は既に自分の部屋にいて。


思考回路が止まったまま、私は車に乗って、お母さんとひぃおばあちゃんの家へと向かった。



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