‡キミ想い‡
ありがとう
私達が付き合ってから、初めての応援団の練習の日がきた。
なんだか変にドキドキして、本当に付き合っているんだと思った瞬間に顔が熱くなった気がした。
みんなと合わせて踊る時は裕と目が合って、胸が少しきゅんとした気がした。
……少しずつだけど、私はまた“スキ”の気持ちを取り戻しているようだ。
それから日にちがたつにつれて、確実に前よりも、裕のこと………。
「咲希ー!!」
裕に学校で名前を呼ばれたのは初めてで、思わずドキリとしてしまう。
隣にいた莉菜が不思議そうな顔をこちらに向け、少し驚きを見せつつ私に問い掛けて来たから、私は理由を話すことにした。