レクイエム
2人の表情を交互に見ているうちに、セフィアの笑みが消え失せていた。アレスは眉間に皺を寄せている。
何だろうと怪訝に思い、クーラも眉を顰める。瞬間、背後から殺気を感じ、慌てて振り返る。
そこには今まさにクーラを掻き切らんと、爪の伸びた腕を振り下ろすところだった!


──まずい!


気付くのが遅かった。大剣の具現化も間に合わない。この攻撃を避ける事など出来ないだろう。

奥歯を噛み締め痛みを覚悟した時、レッサーデーモンの腕が飛んだ。


「え…!?」


──グォォォオオオ…!


レッサーデーモンは吼える!残った左腕を使い、今度こそクーラを襲おうとした。が、それも叶わない。

左腕までが飛び、最後には首が飛んだ。
声にならない悲鳴を上げながら魔族は絶命し、灰となった。

一体何が起こった?

2人がいる方を振り返ったが、一歩も動いた形跡はない。てっきりアレスがまた片付けたのかと思ったが、そうではないらしい。
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