レクイエム
「ッ……!」
強い衝撃で一瞬呼吸が詰まる。先程の爆発により青い炎はさらに広がった。
崩れ落ちる体を何とか立ち上がらせ周りを警戒する。
着弾点付近には騒ぎの鎮静に来ていた自警団の体が燃え横たわっている。彼らの体からはぷつぷつと気泡が浮き、異臭を放つ。
生々しいこの光景に眉を寄せると炎の奥から少しずつ何者かの影が浮かび上がってきた。
それは、少しずつこちらに足を進め、姿を現してくる。
「な…に……」
目の前に現れたのは、異形。人の形はしているものの、それぞれ一対ある頭の大きな角、背中の悪魔のような羽が人外であることを物語る。
──レッサーデーモンだ。
その姿を文献で見たことがある。魔族。
魔族とは光を嫌い、人々の負の感情――それは恐怖だったり憎しみだったり。時には人の命を糧にして生きる。
レッサーデーモンというのはその魔族の中でも特にポピュラーな種類だ。
しかし、こんな人里に魔族が現れるのは極めて稀だ。
基本的に魔族たちは魔界に封じられ、人間界に出てくることはできないはず。
強い衝撃で一瞬呼吸が詰まる。先程の爆発により青い炎はさらに広がった。
崩れ落ちる体を何とか立ち上がらせ周りを警戒する。
着弾点付近には騒ぎの鎮静に来ていた自警団の体が燃え横たわっている。彼らの体からはぷつぷつと気泡が浮き、異臭を放つ。
生々しいこの光景に眉を寄せると炎の奥から少しずつ何者かの影が浮かび上がってきた。
それは、少しずつこちらに足を進め、姿を現してくる。
「な…に……」
目の前に現れたのは、異形。人の形はしているものの、それぞれ一対ある頭の大きな角、背中の悪魔のような羽が人外であることを物語る。
──レッサーデーモンだ。
その姿を文献で見たことがある。魔族。
魔族とは光を嫌い、人々の負の感情――それは恐怖だったり憎しみだったり。時には人の命を糧にして生きる。
レッサーデーモンというのはその魔族の中でも特にポピュラーな種類だ。
しかし、こんな人里に魔族が現れるのは極めて稀だ。
基本的に魔族たちは魔界に封じられ、人間界に出てくることはできないはず。