レクイエム
右足に力を込め走る軌道を修正し、そのまま距離を詰め続ける。
その間にも火の玉を何度となく撃ってくる。集中していればナキのスピードで反応して避けれる程度だ。射程範囲内までレッサーデーモンに詰め寄ると、大剣に力を込めて擦れ違い様に脇腹を切り裂いた。
ギギギギイイイイイィィ!
苦悶の声を上げるデーモン。
人間であれば致命傷ではある。だが奴は人間ではなく、魔族。人間とは違いとんでもない生命力を持っている。
これくらいの怪我であれば糧を取り込む事によりすぐにでも回復してしまうだろう。
つまり――…
「殺る時は一息で!!!」
掛け声とともにもう一度大剣を突き刺した。
レッサーデーモンはもう、声を上げることはなかった。命の灯火が消えるのに合わせて、奴の体は灰のようにサラサラと風に流れて消えていってしまった。
魔族をこの目で見るのは初めてだった。彼らは何に対しても人間より優位だ。
それは生命力に限らず、魔術に関してもそう。
その間にも火の玉を何度となく撃ってくる。集中していればナキのスピードで反応して避けれる程度だ。射程範囲内までレッサーデーモンに詰め寄ると、大剣に力を込めて擦れ違い様に脇腹を切り裂いた。
ギギギギイイイイイィィ!
苦悶の声を上げるデーモン。
人間であれば致命傷ではある。だが奴は人間ではなく、魔族。人間とは違いとんでもない生命力を持っている。
これくらいの怪我であれば糧を取り込む事によりすぐにでも回復してしまうだろう。
つまり――…
「殺る時は一息で!!!」
掛け声とともにもう一度大剣を突き刺した。
レッサーデーモンはもう、声を上げることはなかった。命の灯火が消えるのに合わせて、奴の体は灰のようにサラサラと風に流れて消えていってしまった。
魔族をこの目で見るのは初めてだった。彼らは何に対しても人間より優位だ。
それは生命力に限らず、魔術に関してもそう。