レクイエム
何とか話題を絞り出したくて、あれこれと考える。だが彼と出会ってまだ日が浅く、こちらから話を振るのは難しく感じた。


「…ここで寝て、また魔族来ないかな」

「ん」


とりあえず無難な話題を切り出すことにした。
あまり考えたくない事なのだが、避けては通れなさそうなのでこの話題を選んだ。


「出ないとは言い切れないな。油断は出来ない」

「そうだよねー…」


それにしてもこれから行く先行く先魔族に襲われるのだろうか。
何だか気が重い。


「と言うか街道でも何回かレッサーデーモンと出くわしたけどさ」

「あぁ」

「あいつらは何であんな正確に私の場所が分かるの?」


今まで何も不思議に思わなかったが、よくよく考えてみるとおかしな話で ある。もしや誰かがずっと跡をつけて情報を流す奴でもいるのではないかと思うとぞっとする。


「気だ」

「気?」


今まで目を合わせようとしなかったアレスがようやくクーラの瞳を見た。
真剣な表情。思わずクーラは背筋を伸ばしてしまう。
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