レクイエム
「まだお前の本当の力は封印されたままだが、微かに漏れている…と言えばいいのか」

「?」

「僅かなお前特有の気を辿って、あいつらが来ているのだろう」

「なるほど…」


ちょっと漠然としているが、何となく彼が言いたい事は分かった。…ような気がする。
しかし説明しているアレス本人が釈然としない様子で、腕を組みソファの背もたれに体を預けた。


「どうしたの?」

「…いや。あの程度の下級魔族がお前のこんな小さな気を追う事が出来るわけないんだがな」

「じゃああいつらはどうして私の場所を…」

クーラの顔を一瞥した後、また彼は目を逸らしてしまった。何か嫌な予感がする。クーラの勘はよく当たる。それをクーラ自身、自負しているので余計嫌な気分だ。
アレスはため息一つ吐くとまたクーラに視線を移し、口を開いた。


「恐らく既に高位魔族に目を付けられている」

「…ちなみにその高位魔族って。下級魔族のレッサーデーモンと比べてどれくらい強いのよ」
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