レクイエム
深夜二時。
冷たい夜風が室内に入り込む。
ナイトドレスから覗く肌から段々と冷えが行き渡る。それでも彼女は暖かい布団に戻らない。窓際で夜空を見上げるだけ。
キラキラと輝く星々が、自分に語り掛けてくるようだ。
窓際の少女──セフィアはふっと微笑んだ。

しっかり星達に返事をするように、視線を送る。
一瞬、空に浮かぶ星のうちの1つが鈍く輝いた。


「……何だか、嫌な感じだわ」


何が、かは分からない。ただ、嫌な感じがした。
星達が語り掛けてくるのだ。

近い未来、何かが起こると。

その何かに、敬愛するクーラが絡んでいると。


この部屋でお茶をした時のこと。
クーラは言った。

魔族に狙われていると。
それが関係しているのだろうか。
魔族達に襲われない、安全な場所まで行くと示唆していた。

それは一体どこなのだろう?
仮に見つかったとして、クーラはその場所から離れられなくなるのではないか。

もう二度と…会えないのではないか。


──不安。


セフィアを負の感情が支配する。
クーラが安全でいられるにはどうすればいいのだろうか。
色々考える。


「…何とかしなくちゃ」


きゅ、と下唇を噛み締め、彼女は呟いた。
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