真実の鏡
―その夜。

静かな校舎に、1人分の足音。

窓ガラスから差し込む月の光を浴びて、カルマの姿が浮かび上がる。

カルマは階段を上り、例の踊り場に出た。

カルマが壁に近付くと、月の光を受けた壁に…【死神】が映った。

白骨の体を黒い布で覆っている【死神】は、カルマが近付くにつれ、その色と形を濃くしていく。

壁から50センチの所で、カルマは歩みを止めた。

すると【死神】も止まる。

―まるでカルマの動きと同じように。

それを見て、カルマは深く息を吐き、軽く頭を振った。

少し長い、薄茶色の髪が、真っ白に染まる。

そして黒がかかった茶色の眼が、金を含めた赤眼になった。

< 8 / 15 >

この作品をシェア

pagetop