いじめっこのいじめ方
『あ゛~ッまじムカつくっ!!』


思いっきり机を叩くちぃチャンにわたしが駆け寄る。


「ゴメンね…っ、わたしのせいで…。」


そういうわたしにちぃチャンはニコッと笑って『夏実のせいじゃない』と言った。


『そうだよ、夏実?そんなの感じる事ないって。』


「ありがとう…っ」


大丈夫だよ。


わたしは、大丈夫。


だって、二人がいるもん。





………と、思っていたけれど…。


国語の時間。


『ハイ、じゃあここ、桜井さん、読んで』


国語は教科書に落書きがついてないし、大丈夫。


「はい……え?」


教科書の、今習っている物語が破きとられていた。


クスクスと聴こえる笑い声…。


『桜井さん?読んで。』


「あの…。」


『何をしてるの?ホラ、125ページの最初からよ。』


125ページから…、ないんです…。
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