いじめっこのいじめ方
人の笑顔が一番怖いってきくけど…。


『やっぱりねっ、わたしは分かってたよ?夏実が●●をそんなに好きじゃない事…。』


本当にそうだね。


「ち、ちが…。」


『知らなかったよ…夏実が、私の悪口を言ってるなんて。』

「悪口なんて!言ってな…い…っ。」


『そうだよ…?夏実は、ゆうの悪口なんて今まで一度も…っ』

『ちぃチャンは黙っててくれないかなぁ…、あーチャンもだよ、席を外してくんない?』


この人は、わたしと二人でなにを話すっていうの?


『…ほら、ちぃチャン…。』


『…うん…。』


二人は静かに手を振った。


わたしは、手を振り返す事が出来なかった。


二人の足音が聞こえなくなる頃、静かになった教室に響いた…、悪魔の声。


『信じらんない!』


腕を組んで、吐き捨てた、声。


「あ、あのねっきいて…!確かにわたしはっ、●●の事は…っ」


『もういいから。』


悪魔の声にかきけされる、わたしの声。

もう、いいか…ら…?

よく分からないよ…。
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