【完】青春PLAYBALL!!
試合は動きのないまま八回表。

六番七海から。


ここで土根はピッチャーを変えた。


これからの試合のことを考えてのことだろう。


ピッチャーが変わり、タイミングをとることが出来ず。

そりゃ当たり前だ。

三先対策のバッティングしか練習してなかったのだから。







ゲームセット。




俺たちの二度目の夏は終わった。


俺はまた、三先に勝つことができなかった。





その年、土根は甲子園で優勝した。

三先は高校野球をしているやつなら知らないやつはいないほどの、有名投手へとなった。






そして柚も・・・・・・。






女子野球のワールドカップで、4割近くの打率を残した柚は、優勝カップを持ってテレビの中で微笑んでいた。






届かない。




二人に届かない。





それがすごく情けなくて、悔しかった。


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