異能力者達の夕暮

「槻奈だってーさぁ止められたじゃん」

千ぐらいなら楽勝で殺せるしょッ、そう言いニヤニヤ笑う潤に私は溜息を吐いた。

ほんとに溜息が癖になりそうだ。

「潤、黙れや」

そこで予想通り蒼が止める。

「すいません、蒼様」

気持ちが悪いくらいに蒼に従順な潤は即刻謝る。

「槻に謝れ」

蒼は無表情でそう言い、視線を私に向けた。

「槻奈、ごめん」

潤は素直に私に土下座した。

「いや、私も悪かったしごめんそこまでしなくてもいいよ、なんかごめん」

なんて私も謝る。流石に土下座されるのは悪すぎる。

< 4 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop