かんけりっ!



「まぁ、とりあえず新人二人はケガだけ気を付けてくれれば構わないよ」


ケガだけ?


「それは、桃東先輩。僕等には何の期待もしてない。って事ですか?」


「期待してない。って言うのじゃ語弊があるわね。はっきり言うわ。あなたではまだ彼等は抑えきれない」


まるでわがままな子供を諭すような口調。


もし仮に僕が年上属性を持っていたなら素直に飲み込めたかも知れない。


けど残念な事に僕にはそんな属性はない。


「【勇者】は、…ううん。缶蹴りは、そんなに甘くないよ」


「……そうですか」


そんなに言うなら。


先輩達の度肝の一つや二つ抜いてやる。


僕が。


【勇者】を倒してやる。


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