かんけりっ!



「ふざけるのはいい加減にして、ホラ。敗者はサッサと去るわよ?」


パンパンと柏手を打ち鳴らし皆の目を集める。


「さ。会長も立って」


差し出された手は、四本。


茜子。柿宮。朝日部。里生。


皆の手。


『彼』はなんとなくおかしくなって、笑った。


まさか、このタイミングで気付かされるとは。ね。


『彼』はまた、違う仲間に囲まれている。


あの頃とは違う仲間。


もうあの頃には戻れない。


だから今がある。


今の仲間に囲まれている『彼』はそれに気付いて笑った。


自分はバカだと。大バカ野郎だと蔑んで。


「ありがとう」


そう言って彼は両の手を空に伸ばして、四本の手は『彼』の手を取りそして引き立たせた。


「さ、帰ろうか。僕達の家に♪」











缶蹴同好会,生徒会執行部


試合結果,Draw!!


★ ★ ★


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