みずいろ

自分の中のわけのわからない感情が、



思わず。



本当に、思わずキミと唇を合わせてた。



……


みぃや、他の女とは全然違う。



初めてなのに、



懐かしい、やさしさに。



心が震えたんだ。




…好きだよ。




好きで、好きで……。



でも…


こんな俺でもいい?



なんて、告白するには俺は年をとりすぎてる気がしたし。



その前に、もうそんな資格なんて……俺にあるはずがなかった。



しかも、



大橋さんは、もう瑞貴の隣りにいる人だから。



……こんなになっても、



「友達」に気兼ねをする気持ちだけは残ってたんだな。



自分自身に鼻で笑って部屋を出た。








< 30 / 81 >

この作品をシェア

pagetop