まぶたを開けた時
第一章 <驚愕>


「王子、こんなところで……王子?」



王子?誰が?というか何?


ゆっくりまぶたを開けると、多分私の目が点になった。
点だよ点。




だって、

楽譜もなくて冷たいコンクリートの床でもなくて、薄暗くもない


そんな質素な現状だったのに



ここは………。




「王子?」




どこぞのスイートルームですかああああ!?




ふわふわのカーペット

厳かに佇む骨董品

さっきから私に向かって意味のわからないことを言ってる兵士さん?





さっきまで、ねえ?

可笑しいよこれ

可笑しすぎるよこれ!!




夢?

あ、夢かあ



なあんだ




(ムギュウ)



夢じゃないですううう!!??


今、大堂中の大堂の頬っぺたをつねってみる

をしたのに!!




痛い!! = 夢じゃない!!






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