夜  話  
「変だ。

………深衣よりも、な。」


そう囁いて言葉を切ると、皎はわたしに白皙の頬を寄せました。


そして、すうっと首筋を撫でるように降りると、わたしの襟元へと小さく口付けたのです。


その行為は、わたしの中に爽やかな涼感と穏やかなときめきを与え、ほわり、と浮かぶような心持ちにしてしまいます。


「深衣は、俺の仲間の月の使いに出会ったときに言ったそうだ。」


わたしから視線を離し、遠い場所へと心を翔ばしながら、皎は言葉を紡ぎました。
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