夜  話  
そして彼女は。


滅びゆく王室の象徴として今のまま一生を終えることを樹立した民主政府によって決定された。


エンは静かにその決定を受け入れ、年を重ねていった。


俺は変わらずエンのもとを訪れ、仕事で見聞きした色々な話をエンに語った。


そうしていつしか歳月は流れて。


エンは年老い、寝台に伏せっていることが多くなっていた。


その夜、俺が訪れた時もエンはまどろみながら、寝台の上に身を横たえていた。
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