そして秘密の〜番外編〜
目の前の2人は、お互いに微笑み合いながら、俺を迂回して通り過ぎようとする。



『今まで、どうもありがとう』



なんだよ、それ。



2人の気配が、少しずつ遠ざかるのを感じた。

俺は振り返って、呼び止めようとした。



でも。

声が出ない。



呼び止められないなら、追いかけようと思った。



でも。

足が砂浜に埋もれていき、動かない。


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