冷たい風に打たれて



水樹は思いっきり扉を開けた


するとそこには手すりに背をもたれかかり雨雲を見つめる風華がいた


寂しそうに天を仰ぐ風華の姿が


「やっぱり屋上だったね!」


「水樹!どうしたの?!授業は?!」


「初めて、サボった!やっぱりサボると言ったら屋上だね!」


風華は驚いた様に水樹を見ている


水樹はゆっくり風華の側に来ると


「ごめん!!風華!!」


「なんで水樹が謝るの?私が悪いんだから。私の方こそ…ごめん…。」


「風華は何も悪くはない!」


「水樹、これからはもう私に話し掛けない…。」


水樹が人差し指で風華の口を塞ぐ


「そんな風に言わないで!僕は僕のしたい様にする!!」


「でも…水樹まで私みたいに見られたら、私…。」


水樹はふっと優しく風華に微笑みかける


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