冷たい風に打たれて
風華は鋭い目付きで睨み付けた
しかし、それには動じずその男子は言った
「同じクラスの白石水樹(しらいしみずき)だよ!忘れちゃったの?」
ニコッと微笑む
水樹は風華より少し身長が高く、男子の中では小柄な方で童顔だった
水樹は風華の側に歩み寄った
「まあ、一之瀬さん学校あんまり来ないもんね。」
クリクリの大きな瞳でニコニコと話す水樹に対して風華は机に向かって喋り出した
「…怖くないの?」
「???何が?」
キョトンとした顔をする水樹に対して反対に風華は無表情で話した
「今の見て…。」
「あ、あぁ。さっきの窓から入って来たのね!」
風華は静かに頷いた
次の言葉に怯える様子を必死に隠して
この力を初めて見た者は自分とは異なる物に恐怖を覚えるか、逆に自分の物にしようと利用するかのどちらかだ
しかし、水樹は違った
「まあ、いいんじゃない?別に!先生に見つかったら怒られるかもしれないけど!ちゃんと玄関から入りなさい!って!」