冷たい風に打たれて
「なら、神谷。食べるの手伝って頂戴。私だけだと残してしまうわ。あ、彼らにも手伝ってもらいましょう。」
風華は護衛の二人に目をやる
すると神谷が慌ててそれを断った
「これらは風華様の為の料理でございます。我々には・・。」
「残してしまっては作ってくれた方に失礼よ。」
「さあ、早く。」
しぶしぶ神谷は護衛の二人を呼び席に着いた
そして沈黙の中食事を取る
護衛の二人は緊張した面持ちで何を食べても味が分からない程だった
風華はその光景を見て何かを思い出すかの様に遠い目をしていた
そして寂しそうに笑う
「久しぶりね。大勢でこうして食事を取るのは…。」
神谷と護衛の二人の箸が止まる
そういえば、風華様と食事を一緒には一切取った事がない
いつも無言で出された物を仕方なく食事されていた姿しか見たことがなかった
絶対に自分の食べたい物を言うことすらなかった
食事も用意しないと全く食べようとしない
自ら食べたいと発した事などないと気が付いた
食事すら、自ら望んで食べていなかった事に
3人は気が付いた