倉庫の王様
忘れる努力するから…
【サチ】



先生の記憶は戻る気配がないみたい。



真央さんと羽賀先生は頻繁に連絡をくれる。



あたしは先生に会いに行っちゃいけないから…。



「サッチャ~ン!!助けて~!!」

「どうしたの!?」

「トイレ行きたいのに泣き止まない~…」

「じゃあ抱っこ代わるよ!!」



アユミさんが家に戻って来た。



初めは実家に里帰りする予定だったのに、きっとあたしを気遣ってのこと…。



父もアユミさんも先生の話しはしない。



あたしがどうしてるのかなんかもちろん知らない…。



あたしに抱かれて泣く妹を見てたらまた泣きたくなって来た。



頑張ってもどうしようもないことってあるみたい…。



「サラはいいね、なにも知らなくて…」



恋なんかしなきゃよかった…。



こんな気持ち知らなくてよかった…。



先生を好きにならなきゃよかった…。



今のあたし、後悔しかしてない。



もう苦しくて…どうしたらいいのかもわからない…。



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