なんでも屋 神…第一幕
「さてと、冗談はこれくらいにして。俺達は巡視船から逃げ切り…って言っても、彼奴等は逃がすつもりだったんだろうけど。船を下りると奴等が通報したパトカーに追われ、その後でアンタと事故ったって訳。あれから俺だけ車を降りて山に逃げ込んだ。」
軽のバンとパトカーじゃ勝負は目に見えてる。辰徳の話しでは、あの時の二人は大人しく捕まったらしい。
「大体話しは分かった。けど羽尾が言っていた親父との話しってのは?」
辰徳は、後から女将に運んできてもらった鮑のソテーを、美味そうに片づけながら話し出した。
「あぁ、あれか…あれはな、親父には美嘉と美姫って言う二人の娘が居るんだ。美姫はまだホスト通いをしている若い妹だが、姉の方の美嘉さんと黒沢の兄貴の結婚話しが持ち上がってる。」
…成る程。そうなると。兄ぃは事実上[神堂組]を継ぐ事になるだろう。兄貴分の羽尾は当然面白くない。
「大体黒沢の兄貴はあのクソ野郎に義理堅すぎるんだ。今までだって、彼奴の借金を何度も肩代わりしてる。」
辰徳の話しでは、裏カジノ、密売、金融屋を任されている兄ぃと違い、羽尾は商才が無く、仕事や店を任されても直ぐに潰してしまうらしい。羽尾が現在任されているのは、スナックのみかじめと競馬や競輪、オートレースのノミ屋のアガりだけ。
軽のバンとパトカーじゃ勝負は目に見えてる。辰徳の話しでは、あの時の二人は大人しく捕まったらしい。
「大体話しは分かった。けど羽尾が言っていた親父との話しってのは?」
辰徳は、後から女将に運んできてもらった鮑のソテーを、美味そうに片づけながら話し出した。
「あぁ、あれか…あれはな、親父には美嘉と美姫って言う二人の娘が居るんだ。美姫はまだホスト通いをしている若い妹だが、姉の方の美嘉さんと黒沢の兄貴の結婚話しが持ち上がってる。」
…成る程。そうなると。兄ぃは事実上[神堂組]を継ぐ事になるだろう。兄貴分の羽尾は当然面白くない。
「大体黒沢の兄貴はあのクソ野郎に義理堅すぎるんだ。今までだって、彼奴の借金を何度も肩代わりしてる。」
辰徳の話しでは、裏カジノ、密売、金融屋を任されている兄ぃと違い、羽尾は商才が無く、仕事や店を任されても直ぐに潰してしまうらしい。羽尾が現在任されているのは、スナックのみかじめと競馬や競輪、オートレースのノミ屋のアガりだけ。