なんでも屋 神…第一幕
何十通りも街の中を流してみたが、真美の姿は何処にも無い。



東の空は次第に青白く染まっていき、小鳥達は電線や街路樹に留まり、楽しそうに一日の始まりを奏で、その小さい羽を目一杯動かしている。



ふと上の方を見ると、俺の前方五十メートル程の所に建っているマンションの上に、美しい天使が飛んでいた…。



だが、その天使は天へ上って行くのでは無く…凄まじい勢いで地面に叩きつけられた。



朝の静まりかえったマンション街に、骨の潰れる鈍い嫌な音が響きわたる。



バイクのスタンドを下ろすのも忘れ、その天使に走り寄った。



その天使の脇に跪いた瞬間…マンションの駐車場から一台のベンツが飛び出してきて、通り過ぎざまに携帯をマンション前に放り投げていった。
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