なんでも屋 神…第一幕
買ってきた花瓶や棚等を飾って満足。開店資金で手一杯だった最初の頃を思い出す。



だが、生憎と今はゆっくり思い出している暇は無い。依頼者のミチルに電話して、依頼を受ける事だけを伝えた。



それだけでも感謝されたが、依頼を受けると決めただけで、羽尾をどうするかはまだ決めていないから、細かなプランの話しようが無い。



ミチルとの電話を切ると、丁度良く[トレイン]のマスターがコーヒーを持ってきてくれた。



午後も三時なので少し休憩。何時も通りのコーヒーだが、何だか何処か味気ない。



…気のせいだと思い一服していると、依頼の電話に邪魔される。



兄ぃとミチルの件だけでも頭がパンクしてしまいそうだが、忙しい時は重なるもの。今日は犬の散歩と、夜は書店の棚卸しの手伝い。明日は知り合いのテキ屋のバイト。



…誰かが[なんでも屋]の宣伝でもしてくれているのだろうか?



断ろうとも思ったが、これも立派な[なんでも屋]の仕事。
< 204 / 309 >

この作品をシェア

pagetop