なんでも屋 神…第一幕
腕組みをして、一人でああでもないこうでもないと、頭を悩ませるノリ。



「…ちょっと静かにしてくれ。」



大凡の筋書きは頭の中で理解した…だが、それでも納得のいかない事が幾つか有る。それが仲間を信じたい一心で作った疑問だとしても、どうも腑に落ちない。



「ノリ、[三谷組]の台所事情と、頭である財津の性格なんて分かるか?」



俺の問いに一拍置き、少し不貞腐れた様子でノリが答える。



「この街でナンバー2なんて言っても、上部団体から巻き上げられる上納金で火の車だろう。なんせ、黒沢の兄貴がデカいシノギを牛耳ってるからな。」



自分の兄貴分を誇らしげに語るノリ。先程迄の不機嫌な表情は、途端何処かに消え失せた。



「財津を見たのは今日が初めてだ。力も無いのに野心家だって、兄貴は昔そう言ってた。財津が今回の黒幕か。」



…残念ながらノリの読みは違う。黒幕は別に存在する。兄ぃに恨みを持つ[三谷組]と頭である財津…そこに付け入る隙が出来た。これが現在出せる俺の答え。
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