なんでも屋 神…第一幕
…脇腹が燃え盛るように熱い。一瞬遅れて言葉にならない激痛が走る…稲妻が全身を突き抜けたみたいだった。



威光と陽炎の意である、雷光を伴う暴風雨を神格化したもの…魔利支天。



俺の身体の自由を奪い、痛みと灼熱を残しながら、血液の中を暴れまわる。



先に膝が折れ、小龍を見つめたままコンクリートの床に手を付いた。



俺が倒れ込む最中、乾いた撃発音が轟き、空薬莢の床に落ちる非情な高音が耳を劈いた。



小龍の額に開いた黒点…後頭部は裂けたように破裂し、咽頭から血が吹き出す。扇形に飛散する脳漿。救われたように目尻を下げ、昔のような愛くるしい笑顔を見せながら床に突っ伏した。



灰色のコンクリートしか見えない視線を、何とか首だけ横に擡げると、一切の感情を消してグロッグを握っている兄ぃ。
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