なんでも屋 神…第一幕
「心配ばっかりかけないでよ…。」



なんだか、さっきも聞いたような言葉。



「昨日の夜、突然ノリが家に来て神君が病院にかつぎ込まれたって…。」


…そうか、あの後ノリが病院に運んでくれたのか…。



窓の外には、優しい陽光が降り注いでいた。



「お、意識が戻ったか。あとで黒沢の兄貴も顔出しに来るってよ。」



昨日工場内で冷えた獣の顔を見せていたノリは、勢いよくドアを開けながら、何時もの屈託ない笑顔で入ってきた。



飲み物を買ってくると言う一葉と入れ替わりに、丸いパイプ椅子に腰を下ろし、タバコに火を付けて無言で差し出してくれるノリ。



「弾は貫通してたから問題無い。臓器も上手い事避けてたらしいぞ。悪運が強ぇな。兄貴に言わせれば、お前は死神に見初められてるってよ。」



タバコの煙が全身に行き渡る。それでも3分の1程吸った所で、残りを灰皿に押し付けた。



「小龍達はどうなった?」
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