なんでも屋 神…第一幕
「今は存在していないが、昔の名前で言えばメデリン・カルテルの関係者に知り合いが居る。そいつに聞いてみよう。何時まで欲しい?」



「早ければ早い方が良い。弾はマガジンに入る数の倍、26発も有れば十分だけど、そこまで細かく注文出来る?無理なら24発の2ダースで頼む。」



兄ぃは注文したスコッチのロックを、一気に半分程喉を鳴らして飲み込んだ。



「可愛い弟のように思ってたお前からこんな話しが出るとはな…大人になったな神。いっその事ウチに来ないか?」



兄ぃの笑顔を、俺は右手の平を見せて話しを遮った。



俺が組には入らないと分かってるくせに。



兄ぃは半分程残っていたスコッチを一気に飲み干し、後で連絡すると言って、黒いエルメスの長財布から、新札の一万円を樫のカウンターに置いて帰って行った。



…変わってないな。



黒沢の兄ぃには、兄貴分としての気質が最初から備わっている。だから下の者も付いてくるし俺も慕っている。



ヤクザ以外なら兄ぃと組んでやってみたいが、兄ぃの背中にいる深紅の阿修羅像がそれを許してはくれないだろう。
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