time
「あれぇ~?2人でデートですかぁ~」
そこに現れたのは同じクラスの男子たちだった。
2人で歩いていれば、誤解されるのも無理はない。
「違うよッ、ただ用事があって。。。」
「そんなあせんなって!!ラブラブなんだろぉ~」
だから嫌だ。
男子って。
本当に違うのに、何を言っても分かってくれない。
からかうだけからかって、去っていった。
海斗は―――
悔しそうな、恥ずかしそうな表情でうつむいていた。
家に帰ってすぐ自分の部屋に駆け込んだ。
さっきの、海斗の“あの”表情が頭から離れない。
思い出すと、胸が苦しくなって涙が出てくる。
美絵がいけなかったね。
いつもと同じふうに、みんなで帰っていればあんな顔することなかったのにね。
明日も普通に、今まで通りにできるよね?
バカ言って笑ったり
時には優しく笑ってくれたり・・・
大丈夫だよね。
海斗もそういってたもんね?
だけど、どうしてだろう。
こんなに嫌な感じがするのは。
「ごめん・・・ッ」
そう言ってベットに入り眠りについた。
今日の出来事が夢かもしれないと思った。
眠りにつけば・・・なんて現実逃避に過ぎないのに・・・。
あたしの中の少しの期待は、翌日もろく崩れた。