卒業
「えーと…?…あ!本当だ!問題ミスだな…すぐ直さないと!」

私は、はい、と小さく呟いた。

「じゃ、ありがとな!松居。」

「はい。」





私は、職員室を出た。

少し、急いで歩いた。



━━━ドキッとした…。



いくら歳が離れてるったって、あの外見じゃ、そんな感じしないし…私、男に慣れてないし……





私、一応 女だし…。





あんな至近距離に来られたら、誰だってドキッとするよね。



私は、それで納得し、深く深呼吸した。








二年生 9月

夏休みなんてあっという間に過ぎた。

数学の宿題だけは7月中に終わっていた。

それ以外は……まぁ、ぼちぼちと終わらせた。



「じゃあ、松居、数学の宿題、持っていってくれ。」
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